コラム

第4回 学びが人生を豊かにする


 「豊かな人生」の定義とは?

 「豊かな人生」とは何なのでしょうか?何をもって「豊か」と定義するかは人それぞれ異なります。豪華な暮らしや高い地位と答える人もいれば、心の平穏や家族や仲間との絆と答える人もいます。もしかすると、豊かさは必要ないと考える人も居るでしょう。つまり人は自分自身の価値観や目標に基づいて、自分にとっての豊かさを決定する生物だということです。しかし、自分の価値観や目標を明確にするには、自分が何を求めているのか、何に幸福を感じるのかを知り、自分にとっての豊かさの定義を見つけることから始めなくてはなりません。そのために「学び」が必要となるのです。幼い頃は、見るもの触れるもの全てが初めての経験であり、何に対しても学ぶ事に対する喜びが生まれるので、好奇心から様々なことを学ぼうという意欲が自然と溢れます。しかし、成長を重ねるといつしか「そんなことくらい分かっている。」と学ぶ喜びを忘れている大人がたくさんいるのです。人は成長する度に、自ら学ぼうとする向上心を持つ人の割合が減少する不思議な生物なのです。しかし、稀に社会人になってからも、自らを高める努力を重ねる人がいるのです。当然ですが、学ぶ努力を怠る人と、学びを継続する人との差は、時間が経つにつれ大きくなります。そして、その差は「人間力」として行動や言葉に表れるようになり、その人の器の大きさとなるのです。人としての器が小さければ、衆知を集めることはできませんし、逆に、器が大きい人間であれば、魅力あふれる人と認識されて衆知が集まる結果となるのです。     


「学び」と「人間力」の関係性

若い頃から多くのことを学び、その学びを継続すると、人の器を大きくするだけでなく、視野も広げてくれます。「新たな知」は、それまで知らなかった新たな道を授けてくれる道しるべにもなります。ですので、学びというものは人生を豊かにするだけでなく、それまで自分自身が気付いていなかった才能を発見する鍵となる場合もあるのです。才能とは日々の学びの継続から生まれ、博識で優れた人物や歴史に名を残した偉人も全て日々の勤勉な習慣から生まれたのです。一時的な勉強や講義を受けただけで、全てを学んだ気になる人も居ますが、それではは才能という花は咲きません。それは知った気になっているだけで何も学んでいないのです。学びを自分のものにするには、繰り返し繰り返し、日々継続し、学んだことを実社会で実践してこそ、その学びは自らのものとなるのです。


学びが人生を豊かにするのか?

学びが人生を豊かにするというのは本当です。しかし、「自分はまだ足りていない」という意識が欠如していれば、学びの継続などありえないのです。常に、生涯を通して学びに励もうという意識を持つことによって、自分自身の人生をより豊かにするだけでなく、社会に対しても大きな貢献ができる人間性を習得できます。自分自身の学びの継続が自らの幸せだけでなく、家族、そして地域社会の幸せに繋がるということを改めて知って下さい。そして学びの継続により充実した人生が手に入るということを知ってください。